2006年くらいに仕事でIT関係の本を読みあさる機会があったんです。
その頃書かれていた、ネットとかケータイとかの未来の展望が凄くウキウキさせられるような内容だったのですが、気がついたらいつの間にやら現実になってきているなあ、と最近思わされています。
そのなかの1つにライフログってモンがあります。
自分の人生すべてをデータで記録するってことでFacebookやevernoteのサービスがちょっとそれっぽい。
あと個人的にはiTunesを使いだしてからのパソコン内の写真量がハンパなく、うちの息子なんて2歳にして多分生ぼくのまれてから今日までの31年間の写真より沢山の写真データが間違いなくある。
着実にライフログは現実化してってるわけなんですが、そんなライフログをテーマに凄く美しい物語を見せてくれるのが星屑ニーナというマンガ。今オススメしたいわけです。
以下このマンガのためのレコメンドを書きますが、核心に触れないネタバレがあるので、全く知らない状態で読みたい方はお気をつけ下さい。
ちょっと特殊な世界観を持った舞台で、独特の感性を持った女子高生のニーナという女の子が人型の捨てロボットを拾います。ニーナはこのロボットに星屑という名前をつけて主人になります。星屑は何も知らないロボットなのですが、ニーナと生活することで色んな経験をしていきます。
というと、ぼくらアラサーは10年くらい前に流行ったちょびっツというマンガを連想してしまうのですが、なんと1巻でニーナは死んでしまいます。といっても、事件や事故が起きて物語が急展開するのではなく、ニーナは天寿を全うしておばあちゃんになって幸せな人生に幕を下ろす格好で死にます。
このマンガ、作中の時間がもの凄いスピードで流れていくんですね。
最近楽しみにしていた2巻が出たばかりなのですが、ニーナのライフログを記録した星屑というロボットがニーナの記録を後世に伝えながら色んな人の人生に影響を与えていくっていうマンガのようなんです。
ニーナは歴史に名前を残すような偉大なことをした人としては描かれていません。
自分の人生を、自分の身の丈にあったペースで生きたちょっと変わっているけどそれでも平凡といえば平凡な人生です。
それでも、その人生をすべて機械が記録していると、その機械は後世にニーナの人生をもれなく伝えていって、色んな人の人生に影響を与えるわけなんですね。
これが何となく自分の体験に重ね合わせると、たまたま目にした個人のブログに凄く感銘するような経験にシンクロするんですよね。
ライフログがもっと一般化していくと、あり得なくもない物語で、自分のひ孫くらいがぼくのツイートを検索したりする日がくるかもしれないと思うと、色々考えるところもあったりなかったり。
まあ、それはさておき純粋にニーナのライフログを持った星屑がこれからどんな人たちにであっていくのか楽しみなマンガです。映画になってもおかしくないくらいキレイなお話です。
ちょっとこの表紙を見かけたら、手に取ってみてください。
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