2012年1月29日日曜日

長谷川等伯と雪舟流を観てきた

岡山県立美術館で2月19日まで開催されている特別展に行ってきた。


長谷川等伯といえば松林図屏風が有名。
ずっと昔に東京で本物を確かみたような気がするのですが、図録なんかで観てもあの薄墨の加減がたまらないわけです。日本の湿度みたいなのが感じられるしっとりした作品。

右でも左でも順番に屏風を眺めていくときのリズム感も凄く小気味いいんですよね。現代のデザイン的な要素もあってカッコいい。

特に晩年の等伯の大胆な太い線とか、めっちゃ面白かった。まるでルオーの絵みたい。

そんな長谷川等伯が、岡山ゆかりの文人画家の雪舟の流れを汲んでいると自負していたらしいことから、雪舟に連なる絵師の特別展だそうで、水墨画の世界を堪能してきました。

岡山県立美術館収蔵なのになかなかお目にかかれない重要文化財の雪舟の山水図も展示されてたのでしっかり観てきた。あれ確かえげつない額の税金で買われているはず。美術ファンとしてはそんなこと言ってはいけないのかも知れないが、サラリーマンとしては税金分しっかり返してもらわないと!!



絵を構成しているものって結局のところ形と色なのですが、墨だけで描かれた水墨画はその色の部分の要素が必要最低限なわけです。
だから見る側は積極的に主体的に絵に向かって行かないと面白みがわからない。
そんな体力を必要とするクールな絵だと思うんです。
失敗できない一発描きなので、そんな描いた時の作者の緊張感も絵に宿ってるのかもしれないですね。

水墨画は作者がどの順番でどれくらいのスピードで筆を動かしながら描いたかを想像しながら観ると良い。と以前聞いたことがあります。
確かに、それやると面白いんですよね。

大きい絵なんてどうやったんだろう。
絵の前で右に左に動き回る作者が目に浮かびそうです。

水墨画の見方がわからん、という方は是非ためしてみてください。

水墨画、そういえば年賀状用に描いた。結構講評で嬉しかったので来年もやろうと思う。
墨で描いたのをスキャンしてPhotoshopで加工して楽しかった。
Mac版のPhotoshop欲しいなあー。


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